CMake: 奥深い設定を攻略! "CMAKE_SYSROOT_COMPILE"と"CMAKE_FIND_ROOT_PATH"の賢い使い分け

2024-07-03

CMakeにおける"CMAKE_SYSROOT_COMPILE"変数の詳細解説

CMAKE_SYSROOT_COMPILEは、CMakeにおける重要な変数の1つであり、クロスコンパイル環境においてソースコードのコンパイル時に使用されるシステムルートディレクトリを指定するために用いられます。

用途

クロスコンパイルとは、異なるアーキテクチャやオペレーティングシステム向けにプログラムを生成するコンパイル手法です。CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数は、このクロスコンパイルにおいて、コンパイラがヘッダーファイルやライブラリを検索する際に参照すべきディレクトリを指定することで、適切なファイルを見つけられるようにします。

設定方法

CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数は、CMakeのツールチェーンファイル内で設定されます。ツールチェーンファイルは、クロスコンパイル環境における各種設定を定義するファイルです。CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数の設定例は以下の通りです。

set(CMAKE_SYSROOT_COMPILE "/path/to/sysroot")

上記の例では、/path/to/sysrootディレクトリがシステムルートディレクトリとして指定されています。

動作メカニズム

CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数が設定されると、CMakeはコンパイル時に以下の処理を行います。

  1. ヘッダーファイルやライブラリを検索する際のパスに、CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数で指定されたディレクトリを追加します。
  2. コンパイラに--sysrootオプションを渡し、システムルートディレクトリを指定します。

CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数は、CMAKE_SYSROOT変数と似ていますが、以下の点が異なります。

  • CMAKE_SYSROOT変数は、コンパイルとリンキングの両方の際に使用されますが、CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数はコンパイル時のみ使用されます。
  • CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数は、CMake 3.9以降でのみ使用可能です。

補足

  • CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数は、クロスコンパイル環境でのみ使用されます。ネイティブコンパイルでは使用されません。
  • CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数と併せて、CMAKE_FIND_ROOT_PATH変数を使用して、ヘッダーファイルやライブラリの検索パスをさらに細かく設定することもできます。
    • 上記に加えて、CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数の詳細な動作や設定方法に関する情報については、CMakeの公式ドキュメントやオンラインフォーラムなどを参照することをお勧めします。


    以下のコードは、Linux向けのクロスコンパイル環境におけるツールチェーンファイルの例です。この例では、CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数を使用して、システムルートディレクトリを/opt/linux-armhf/sysrootに設定しています。

    cmake_minimum_required(VERSION 3.9)
    
    set(CMAKE_TOOLCHAIN_FILE "${CMAKE_SOURCE_DIR}/toolchain.cmake")
    
    set(CMAKE_SYSROOT_COMPILE "/opt/linux-armhf/sysroot")
    
    project(myproject)
    
    add_executable(myprogram myprogram.c)
    

    以下のコードは、CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数とCMAKE_FIND_ROOT_PATH変数を併用して、ヘッダーファイルやライブラリの検索パスをさらに細かく設定する例です。

    cmake_minimum_required(VERSION 3.9)
    
    set(CMAKE_TOOLCHAIN_FILE "${CMAKE_SOURCE_DIR}/toolchain.cmake")
    
    set(CMAKE_SYSROOT_COMPILE "/opt/linux-armhf/sysroot")
    
    set(CMAKE_FIND_ROOT_PATH
      ${CMAKE_SYSROOT_COMPILE}/usr/include
      ${CMAKE_SYSROOT_COMPILE}/usr/lib)
    
    project(myproject)
    
    add_executable(myprogram myprogram.c)
    

    補足

    • 上記のコードはあくまで例であり、実際の用途に合わせて変更する必要があります。
    • クロスコンパイル環境の設定方法は、使用するコンパイラやツールチェーンによって異なる場合があります。


        "CMAKE_SYSROOT_COMPILE"の代替方法

        CMAKE_SYSROOT変数は、CMAKE_SYSROOT_COMPILE変数よりも古く、多くのCMakeバージョンで使用可能です。この変数は、コンパイルとリンキングの両方の際に使用されます。

        set(CMAKE_SYSROOT "/path/to/sysroot")
        

        CMAKE_FIND_ROOT_PATH変数は、ヘッダーファイルやライブラリの検索パスを直接設定することができます。ただし、この変数はシステムルートディレクトリを直接指定するものではありません。

        set(CMAKE_FIND_ROOT_PATH
          "/path/to/sysroot/usr/include"
          "/path/to/sysroot/usr/lib")
        

        ツールチェーンファイルで-sysrootオプションを指定する

        ツールチェーンファイル内で、コンパイラに-sysrootオプションを渡すことで、システムルートディレクトリを指定することができます。

        set(CMAKE_C_COMPILER "/path/to/compiler")
        set(CMAKE_CXX_COMPILER "/path/to/compiler")
        
        set(CMAKE_C_FLAGS "${CMAKE_C_FLAGS} -sysroot /path/to/sysroot")
        set(CMAKE_CXX_FLAGS "${CMAKE_CXX_FLAGS} -sysroot /path/to/sysroot")
        

        環境変数を使用する

        CCROOTSYSROOTなどの環境変数を使用して、システムルートディレクトリを指定することができます。ただし、この方法はCMakeに依存していないため、CMake以外のツールでも使用可能である必要があります。

        export CCROOT="/path/to/sysroot"
        

        注意事項

        • 上記の代替方法は、それぞれ異なる動作や制約があります。使用する前に、それぞれの方法の詳細を理解し、状況に合わせて適切な方法を選択してください。
        • 古いバージョンのCMakeを使用している場合は、そのバージョンでサポートされている変数やオプションを使用する必要があります。
        • ツールチェーンファイルや環境変数の設定方法は、使用するツールやシステムによって異なる場合があります。