Cypress の Commands における prevUntil の詳細解説
Cypress の Commands における prevUntil
の詳細解説
prevUntil
は、Cypress の DOM 操作コマンドの一つで、特定の要素までの前の兄弟要素をすべて取得します。つまり、指定した要素を除いた、その要素より前に存在するすべての兄弟要素を対象とします。
構文
cy.get(selector).prevUntil(stopSelector)
selector
: 対象となる要素を指定するセレクターstopSelector
: 取得を停止する要素を指定するセレクター
例
以下の HTML 構造を例として考えてみましょう。
<ul>
<li id="item1">アイテム1</li>
<li id="item2">アイテム2</li>
<li id="item3">アイテム3</li>
<li id="item4">アイテム4</li>
</ul>
この場合、cy.get('#item3').prevUntil('#item1')
と実行すると、#item2
要素のみが取得されます。
詳細
prevUntil
は、チェーン形式で他のコマンドと組み合わせることができます。stopSelector
は、要素だけでなく、属性やテキスト内容なども指定できます。prevUntil
は、存在しない要素を指定してもエラーが発生しません。prevUntil
は、パフォーマンスに影響を与える可能性があるため、必要な場面でのみ使用することが推奨されます。
ユースケース
- 特定の要素までの前の兄弟要素をすべて操作したい場合
prevUntil
は、prev
コマンドと似ていますが、prevUntil
は指定した要素までの前の兄弟要素のみを取得する点が異なります。prev
コマンドは、常に1つ前の兄弟要素のみを取得します。
describe('Get previous siblings until a specific element', () => {
it('should get all previous siblings until the element with id "item3"', () => {
cy.get('#item4')
.prevUntil('#item3')
.should('have.length', 2)
.each(($el) => {
cy.wrap($el).should('contain.text', 'Item');
});
});
});
例2:特定の要素までの前の兄弟要素の数をカウントする
describe('Count previous siblings until a specific element', () => {
it('should count the number of previous siblings until the element with id "item3"', () => {
cy.get('#item4')
.prevUntil('#item3')
.its('length')
.should('equal', 2);
});
});
describe('Calculate the sum of values of previous siblings until a specific element', () => {
it('should calculate the sum of values of previous siblings until the element with id "item3"', () => {
cy.get('#item6')
.prevUntil('#item3')
.each(($el) => {
const value = parseInt($el.text(), 10);
cy.data('sum', (cy.data('sum') || 0) + value);
})
.then(() => {
cy.data('sum').should('equal', 6);
});
});
});
describe('Set styles to previous siblings until a specific element', () => {
it('should set background color of previous siblings to "red" until the element with id "item3"', () => {
cy.get('#item5')
.prevUntil('#item3')
.style('background-color', 'red');
});
});
例5:特定の要素までの前の兄弟要素をすべて削除する
describe('Remove all previous siblings until a specific element', () => {
it('should remove all previous siblings until the element with id "item3"', () => {
cy.get('#item6')
.prevUntil('#item3')
.remove();
});
});
これらの例は、prevUntil
コマンドをさまざまな場面でどのように使用できるかを示しています。具体的な使用方法は、テストの要件によって異なります。
- 各例で使用されているセレクターは、実際のテストシナリオに合わせて変更する必要があります。
- 各例で使用されているアサーションは、必要に応じて変更することができます。
Cypress の prevUntil
の代替方法
代替方法
each
とfilter
を組み合わせる
cy.get(selector)
.each(($el) => {
if ($el.is(stopSelector)) {
return false; // 停止
}
// 各要素に対して操作
cy.wrap($el).yourOperation();
});
この方法は、prevUntil
とほぼ同じ機能を提供しますが、コードがより冗長になる可能性があります。
cy.get(selector)
.find((el) => !el.matches(stopSelector))
.each(($el) => {
// 各要素に対して操作
cy.wrap($el).yourOperation();
});
この方法は、prevUntil
よりもコードが簡潔になる可能性があります。
- カスタムコマンドを作成する
Cypress.Commands.add('getPrevUntil', (selector, stopSelector) => {
return cy.get(selector)
.each(($el) => {
if ($el.is(stopSelector)) {
return false; // 停止
}
// 各要素に対して操作
cy.wrap($el).yourOperation();
});
});
この方法は、prevUntil
を再利用したい場合に役立ちます。
それぞれの方法の利点と欠点
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
each と filter | 柔軟性が高い | コードが冗長になる可能性がある |
find と filter | コードが簡潔になる可能性がある | 複雑なセレクターを使用する場合、わかりにくくなる可能性がある |
カスタムコマンド | 再利用性が高い | 作成と保守に時間がかかる |