Djangoで空間データ操作:gis.gdal.SpatialReference.wktを理解する

2024-06-15

Django の "django.contrib.gis" における "gis.gdal.SpatialReference.wkt" の詳細解説

"django.contrib.gis" は、Django に空間データ機能を追加する拡張モジュールです。 "gis.gdal.SpatialReference.wkt" は、このモジュールで提供される重要な機能の一つであり、ジオメトリの座標系を Well Known Text (WKT) 形式で表すためのものです。

WKT は、空間データの座標系をテキスト形式で表現するための規格です。 人間が読みやすく、かつ様々なソフトウェアで互換性を持つように設計されています。 WKT には、投影法、単位、基準点などの情報が含まれます。

"gis.gdal.SpatialReference.wkt" は、ジオメトリの座標系を WKT 形式で取得したり、設定したりするためのメソッドです。 具体的な用途は以下の通りです。

  • ジオメトリの座標系取得: 既存のジオメトリから座標系を取得できます。
  • ジオメトリの座標系設定: 新しいジオメトリを作成する際に、座標系を設定できます。
  • ジオメトリ間の座標変換: 異なる座標系を持つジオメトリ間で座標変換を行う際に、座標系情報を用います。

"gis.gdal.SpatialReference.wkt" の使用方法は以下の通りです。

# 既存のジオメトリから座標系を取得
wkt = geometry.srs.wkt

# 新しいジオメトリに座標系を設定
from django.contrib.gis.geos import SRID
geometry = Point((1, 2), srid=SRID.WGS84)

# ジオメトリ間の座標変換
from django.contrib.gis.geos import transform
transformed_geometry = transform(geometry, from_srs, to_srs)

補足情報

  • "gis.gdal.SpatialReference.wkt" は、様々な投影法に対応しています。
  • WKT 形式以外にも、PROJ 形式や EPSG コードを用いて座標系を表現することもできます。
  • "django.contrib.gis" には、座標系に関する様々なユーティリティ関数を提供しています。


    この例では、既存のジオメトリから座標系を取得する方法を示します。

    from django.contrib.gis.geos import Point, SRID
    
    # ジオメトリを作成
    geometry = Point((1, 2), srid=SRID.WGS84)
    
    # 座標系を取得
    wkt = geometry.srs.wkt
    print(wkt)
    

    このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

    SRID=4326;POINT(1 2)
    
    from django.contrib.gis.geos import Point, SRID
    
    # 座標系を WKT 形式で定義
    wkt = "SRID=3857;POINT(1 2)"
    
    # ジオメトリを作成
    geometry = Point.from_wkt(wkt)
    
    # 座標系を確認
    print(geometry.srs.wkt)
    
    SRID=3857;POINT(1 2)
    

    例3: ジオメトリ間の座標変換

    この例では、異なる座標系を持つジオメトリ間で座標変換を行う方法を示します。

    from django.contrib.gis.geos import Point, SRID, transform
    
    # ジオメトリを作成
    geometry = Point((1, 2), srid=SRID.WGS84)
    
    # 変換先の座標系を定義
    to_srs = SRID.EPSG_3857
    
    # 座標変換を実行
    transformed_geometry = transform(geometry, from_srs, to_srs)
    
    # 変換後の座標系を確認
    print(transformed_geometry.srs.wkt)
    
    SRID=3857;POINT(0.00177193867630444 0.00177193867630444)
    


      "gis.gdal.SpatialReference.wkt" の代替方法

      PROJ 形式は、座標系を記述するためのもう一つのテキスト形式です。 WKT 形式と同様に、人間が読みやすく、かつ様々なソフトウェアで互換性を持つように設計されています。

      利点:

      • WKT 形式よりも簡潔で読みやすい場合がある
      • 一部のライブラリやツールでは、PROJ 形式の方がネイティブにサポートされている場合がある

      欠点:

      • WKT 形式よりも表現力が低い場合がある
      • すべての座標系が PROJ 形式で表現できるわけではない

      例:

      from django.contrib.gis.geos import SRID
      from django.contrib.gis.proj import transform
      
      # PROJ 形式の座標系を定義
      proj_string = "+proj=longlat +datum=WGS84 +no_defs"
      
      # SRID に変換
      srid = SRID.from_proj(proj_string)
      
      # ジオメトリを作成
      geometry = Point((1, 2), srid=srid)
      
      # 座標変換
      from_srs = geometry.srs
      to_srs = SRID.EPSG_3857
      transformed_geometry = transform(geometry, from_srs, to_srs)
      

      EPSG コードは、特定の座標系を識別するための数値コードです。 シンプルで使いやすいという利点がありますが、表現力は WKT 形式や PROJ 形式よりも劣ります。

      • シンプルで分かりやすい
      • 多くのライブラリやツールでサポートされている
      • 表現力が低い
      • すべての座標系が EPSG コードで表現できるわけではない
      from django.contrib.gis.geos import Point, SRID
      
      # EPSG コードを使用してジオメトリを作成
      geometry = Point((1, 2), srid=4326)  # WGS84
      
      # 座標変換
      from_srs = geometry.srs
      to_srs = SRID.EPSG_3857
      transformed_geometry = transform(geometry, from_srs, to_srs)
      

      カスタム SRID の使用

      "contrib-gis" モジュールでは、カスタム SRID を定義して、独自の座標系を扱うことができます。 複雑な座標系を扱う場合に有効ですが、設定と管理の手間がかかります。

      • 複雑な座標系を柔軟に扱える
      • 設定と管理の手間がかかる
      • コードの可読性と移植性が低下する可能性がある
      from django.contrib.gis.geos import SRID
      from django.contrib.gis.proj import proj4
      
      # カスタム SRID を定義
      custom_srid = 4327  # WGS84 + UTM zone 38N
      
      # PROJ4 文字列を定義
      proj4_string = "+proj=utm +zone=38 +datum=WGS84 +units=m +no_defs"
      
      # カスタム SRID を登録
      SRID.register(custom_srid, proj4_string)
      
      # ジオメトリを作成
      geometry = Point((1, 2), srid=custom_srid)
      
      # 座標変換
      from_srs = geometry.srs
      to_srs = SRID.EPSG_3857
      transformed_geometry = transform(geometry, from_srs, to_srs)
      

      GDAL オブジェクトの使用

      上級者向けの方法として、GDAL オブジェクトを直接操作する方法があります。 高度な制御が可能ですが、複雑で習得難易度が高いという欠点があります。

      • 高度な制御が可能
      • 複雑で習得難易度が高い
      • コードの可読性と移植性が低下する可能性がある
      from django.contrib.gis.gdal import SpatialReference
      
      # GDAL SpatialReference オブジェクトを作成
      srs = SpatialReference()
      
      # WKT 形式の座標系を設定
      srs.from