Git cvsimport コマンド: CVS リポジトリを Git に移行する
Git cvsimport コマンド: CVS リポジトリを Git に移行する
git cvsimport
コマンドは、CVS リポジトリの履歴を Git リポジトリに移行するために使用されます。CVS は古いバージョン管理システムであり、Git は現在広く使用されているバージョン管理システムです。
使用方法
git cvsimport
コマンドは以下の構文で使用されます。
git cvsimport [オプション] <CVS モジュール> <Git リポジトリ>
<CVS モジュール>
: 移行したい CVS モジュールを指定します。<Git リポジトリ>
: 移行先となる Git リポジトリを指定します。
オプション
-d
: デバッグ情報を表示します。--cvsroot
: CVS リポジトリのルートディレクトリを指定します。--mapfile
: CVS ファイル名と Git ファイル名のマッピングファイルを指定します。--prefix
: Git ファイルパスにプレフィックスを追加します。--ignore-space-change
: スペースの変更を無視します。--ignore-eol-style
: 改行スタイルの変更を無視します。--ignore-keywords
: キーワードの変更を無視します。
移行の仕組み
git cvsimport
コマンドは、CVS リポジトリ内のすべてのコミットを Git コミットに変換します。各 Git コミットには、CVS コミットのメッセージ、作者、日時、および変更されたファイルが含まれます。
注意事項
git cvsimport
コマンドは、CVS リポジトリのすべての履歴を移行します。一部の履歴のみを移行したい場合は、git cherry-pick
コマンドなどの他のツールを使用する必要があります。git cvsimport
コマンドは、CVS リポジトリと Git リポジトリの構造が一致していることを前提としています。構造が一致していない場合は、--mapfile
オプションを使用してファイルをマッピングする必要があります。git cvsimport
コマンドは、CVS リポジトリ内のすべてのファイルが Git で追跡されるようにします。一部のファイルを Git で追跡したくない場合は、.gitignore
ファイルを使用する必要があります。
例
以下のコマンドは、mymodule
という名前の CVS モジュールを mygitrepo
という名前の Git リポジトリに移行します。
git cvsimport mymodule mygitrepo
git cvsimport -d mymodule mygitrepo
git cvsimport mymodule mygitrepo
このコマンドは、以下のことを行います。
- CVS モジュール
mymodule
内のすべてのファイルをスキャンします。 - 各ファイルに対して、CVS コミット履歴を調べます。
- 各 CVS コミットに対して、Git コミットを作成します。
- Git コミットに、CVS コミットのメッセージ、作者、日時、および変更されたファイルを含めます。
- Git リポジトリ
mygitrepo
に、すべての Git コミットをプッシュします。
-d
オプションを使用してデバッグ情報を表示する:
git cvsimport -d mymodule mygitrepo
git cvsimport -v mymodule mygitrepo
--cvsroot
オプションを使用して CVS リポジトリのルートディレクトリを指定する:
git cvsimport --cvsroot /path/to/cvsroot mymodule mygitrepo
git cvsimport --mapfile mapfile.txt mymodule mygitrepo
--prefix
オプションを使用して Git ファイルパスにプレフィックスを追加する:
git cvsimport --prefix git/ mymodule mygitrepo
--ignore-space-change
オプションを使用してスペースの変更を無視する:
git cvsimport --ignore-space-change mymodule mygitrepo
--ignore-eol-style
オプションを使用して改行スタイルの変更を無視する:
git cvsimport --ignore-eol-style mymodule mygitrepo
--ignore-keywords
オプションを使用してキーワードの変更を無視する:
git cvsimport --ignore-keywords mymodule mygitrepo
これらの例は、git cvsimport
コマンドの機能を理解するのに役立つ出発点となるはずです。
注意
上記のコード例は、あくまで基本的な例です。実際の移行作業では、使用する CVS リポジトリや Git リポジトリの構造に合わせて、コマンドオプションを調整する必要がある場合があります。
- 複雑で使いにくい
- すべての CVS リポジトリと互換性があるわけではない
- 開発が停止されており、将来的にサポートされなくなる可能性がある
これらの理由から、git cvsimport
の代替方法を検討している人もいます。
代替方法
- 手動移行: CVS リポジトリを手動で Git リポジトリに移行することもできます。これは、小規模なリポジトリの場合、または高度な制御が必要な場合に適しています。
どの方法を選択するべきか
最適な方法は、移行する CVS リポジトリのサイズと複雑さ、および移行に費やすことができる時間と労力によって異なります。
- 小規模で単純なリポジトリの場合は、手動移行が最善の方法かもしれません。
- 中規模から大規模なリポジトリ、または高度な制御が必要な場合は、
cvs2git
やcvsimport2git
などのツールを使用することをお勧めします。 - 複雑なリポジトリや、将来的にサポートされることを保証したいリポジトリの場合は、
git-migration-tools
を検討してください。
- 移行前に、CVS リポジトリのバックアップを取ることを忘れないでください。
- 移行後、Git リポジトリをテストして、すべてが正しく移行されていることを確認してください。
- CVS リポジトリを使用している他のユーザーに、移行が完了したことを通知する必要があります。