git-get-tar-commit-id コマンドの詳細解説
git-get-tar-commit-id
コマンドの詳細解説
コマンドの動作
このコマンドは、標準入力から git archive
で作成された tar アーカイブを読み込み、その中に保存されているコミット ID を出力します。入力は最大 1024 バイトのみ読み込まれるため、アーカイブファイルのサイズに影響されることなく高速に処理できます。
使用方法
git get-tar-commit-id < <archive_file>
上記のコマンドを実行するには、 <archive_file>
を git archive
コマンドで作成したアーカイブファイルのパスに置き換えます。
オプション
このコマンドにはオプションはありません。
例
以下の例では、my-repo.tar.gz
という名前のアーカイブファイルからコミット ID を抽出します。
git get-tar-commit-id < my-repo.tar.gz
このコマンドが成功すると、抽出されたコミット ID が出力されます。
エラー処理
アーカイブファイルが git archive
コマンドで作成されていない場合、または最初の引数がコミット ID ではなくツリー ID だった場合、このコマンドは何も出力せずに終了します。
git-get-tar-commit-id
コマンドは、Git リポジトリから直接コミット ID を取得するものではありません。あくまでも、git archive
コマンドで作成されたアーカイブファイルからコミット ID を抽出するものです。- コミット ID を取得するには、以下のコマンドを使用することもできます。
git rev-parse <commit_ish>
このコマンドは、指定されたコミット ID、ブランチ名、タグ名などを解決し、コミットオブジェクトの SHA-1 ハッシュを出力します。
プログラミングでの利用
以下の例では、git-get-tar-commit-id
コマンドを使用して、アーカイブファイルからコミット ID を取得し、そのコミットに関する情報を表示するシェルスクリプトを作成します。
#!/bin/bash
archive_file="$1"
if [ -z "$archive_file" ]; then
echo "Usage: $0 <archive_file>"
exit 1
fi
commit_id=$(git get-tar-commit-id < "$archive_file")
if [ -z "$commit_id" ]; then
echo "Error: Could not extract commit ID from archive file"
exit 1
fi
git log -1 --pretty=format:"%H %s" "$commit_id"
このスクリプトを実行するには、以下のコマンドを実行します。
./get-commit-id.sh my-repo.tar.gz
このコマンドが成功すると、抽出されたコミット ID と、そのコミットに関するコミットメッセージが出力されます。
#!/bin/bash
archive_file="$1"
if [ -z "$archive_file" ]; then
echo "Usage: $0 <archive_file>"
exit 1
fi
commit_id=$(git get-tar-commit-id < "$archive_file")
if [ -z "$commit_id" ]; then
echo "Error: Could not extract commit ID from archive file"
exit 1
fi
echo "Commit ID: $commit_id"
./get-commit-id.sh my-repo.tar.gz
#!/bin/bash
archive_file="$1"
if [ -z "$archive_file" ]; then
echo "Usage: $0 <archive_file>"
exit 1
fi
commit_id=$(git get-tar-commit-id < "$archive_file")
if [ -z "$commit_id" ]; then
echo "Error: Could not extract commit ID from archive file"
exit 1
fi
git log -1 --pretty=format:"%H %s" "$commit_id"
./get-commit-info.sh my-repo.tar.gz
特定のコミットを含むアーカイブファイルかどうかを確認する
#!/bin/bash
archive_file="$1"
target_commit="$2"
if [ -z "$archive_file" ] || [ -z "$target_commit" ]; then
echo "Usage: $0 <archive_file> <target_commit>"
exit 1
fi
commit_id=$(git get-tar-commit-id < "$archive_file")
if [ -z "$commit_id" ]; then
echo "Error: Could not extract commit ID from archive file"
exit 1
fi
if [ "$commit_id" = "$target_commit" ]; then
echo "Archive file contains commit $target_commit"
else
echo "Archive file does not contain commit $target_commit"
fi
./check-commit.sh my-repo.tar.gz <target_commit_hash>
このコマンドが成功すると、アーカイブファイルが指定されたコミットを含むかどうかが出力されます。
- コマンドラインインターフェースでのみ使用できます。
これらの制限を克服するために、git-get-tar-commit-id
の代替方法をいくつか紹介します。
git log コマンドを使用する
git log
コマンドを使用して、アーカイブファイルに含まれるコミットを直接表示できます。
git log --pretty=format:"%H" < archive_file.tar.gz
このコマンドは、アーカイブファイル内のすべてのコミット SHA-1 ハッシュを出力します。
tar コマンドと git rev-parse コマンドを使用する
以下のコマンドを使用して、アーカイブファイルから各ファイルのコミット ID を抽出できます。
tar xf archive_file.tar.gz | while read -r f; do
commit_id=$(git rev-parse --git-dir=$(tar --show-mf $f) HEAD)
echo "$f: $commit_id"
done
このコマンドは、アーカイブファイル内の各ファイルとそのコミット ID を一覧表示します。
Python スクリプトを使用する
以下の Python スクリプトを使用して、アーカイブファイルからコミット ID を抽出できます。
import tarfile
import git
def get_commit_id(archive_file):
with tarfile.open(archive_file, 'r:gz') as tar:
for member in tar.getmembers():
with tar.extractfile(member) as f:
repo = git.Repo(search_parent_directories=True)
commit_id = repo.git.rev_parse(f.read().decode('utf-8').strip())
print(f'{member.name}: {commit_id}')
if __name__ == '__main__':
get_commit_id('archive_file.tar.gz')
上記は、git-get-tar-commit-id
の代替方法として使用できるいくつかの方法です。それぞれの方法には長所と短所があるため、ニーズに合わせて最適な方法を選択してください。
- GitKraken や SourceTree などの GUI ツールを使用して、アーカイブファイルからコミット ID を抽出することもできます。
git archive
コマンドの--format=tar.gz
オプションを使用して、コミット ID 情報を含む tar アーカイブを作成することもできます。