Make コマンドのオプションを使いこなす: --silent オプションと --no-print-directory オプションの違い

2024-06-08

GNU Make の --no-print-directory オプションの詳細解説

--no-print-directory オプションは、make コマンドが実行中に処理しているディレクトリを出力しないように設定します。これは、ビルドプロセスを簡潔にし、必要な情報のみを表示したい場合に役立ちます。

使い方

--no-print-directory オプションは、make コマンドを実行する際にコマンドラインオプションとして指定します。

make --no-print-directory

動作

--no-print-directory オプションが指定されると、make コマンドは処理しているディレクトリに関する以下のメッセージを出力しません。

  • ディレクトリに移動する際のメッセージ

以下の例では、--no-print-directory オプションを使用して、Makefile を実行します。

make --no-print-directory

このコマンドを実行すると、make コマンドは処理しているディレクトリに関するメッセージを出力せずに、Makefile を実行します。

補足

  • --no-print-directory オプションは、-w オプションの逆の動作をします。
  • --no-print-directory オプションは、Makefile 内の V=1 などの変数設定よりも優先されます。
  • --no-print-directory オプションは、サブディレクトリに再帰的に呼び出された make コマンドにも適用されます。

利点

  • ビルドプロセスの出力を簡潔にする
  • 必要な情報のみを表示する
  • 複数のサブディレクトリを処理する場合に、出力を整理する

欠点

  • ビルドプロセスがどこで進行しているのか分かりにくくなる
  • エラーが発生した場合、原因を特定しにくくなる

    プログラミングにおける活用例

    --no-print-directory オプションは、主にビルドスクリプトで使用されます。例えば、以下のシナリオで役立ちます。

    • 複数のサブディレクトリを含む大規模なプロジェクトをビルドする場合
    • ビルドプロセスの出力をログファイルに記録する場合
    • ビルドプロセスの進行状況を GUI で表示する場合

    これらのシナリオでは、--no-print-directory オプションを使用することで、ビルドプロセスの出力を簡潔にし、必要な情報のみを表示することができます。

    以下の例では、--no-print-directory オプションを使用して、複数のサブディレクトリを含むプロジェクトをビルドするスクリプトを示します。

    #!/bin/bash
    
    make --no-print-directory
    
    if [ $? -ne 0 ]; then
      echo "Build failed!"
      exit 1
    fi
    
    echo "Build successful!"
    

    このスクリプトは、make コマンドを --no-print-directory オプション付きで実行し、ビルドが成功したかどうかを確認します。ビルドが失敗した場合は、エラーメッセージを出力して終了します。



    --no-print-directory オプションを使用したサンプルコード

    #!/bin/bash
    
    make --no-print-directory
    
    if [ $? -ne 0 ]; then
      echo "Build failed!"
      exit 1
    fi
    
    echo "Build successful!"
    

    説明:

    #!/bin/bash
    
    make --no-print-directory > build.log
    
    if [ $? -ne 0 ]; then
      echo "Build failed!"
      exit 1
    fi
    
    echo "Build successful!"
    
    import subprocess
    
    def build_progress():
        process = subprocess.Popen(['make', '--no-print-directory'], stdout=subprocess.PIPE)
        for line in process.stdout:
            # ビルドプロセスの進行状況を GUI で表示する処理
            pass
    
    if __name__ == '__main__':
        build_progress()
    

    このスクリプトは、subprocess モジュールを使用して、make コマンドを --no-print-directory オプション付きで実行します。make コマンドの出力を stdout パイプに取得し、for ループを使用して各行を処理します。各行はビルドプロセスの進行状況に関する情報を含んでいるため、この情報を GUI で表示することができます。

    上記のサンプルコードは、--no-print-directory オプションをさまざまなシナリオで使用する方法を示すほんの一例です。このオプションは、ビルドスクリプトを作成する際に、ビルドプロセスの出力を制御するための柔軟な方法を提供します。

    その他の考慮事項

    • --no-print-directory オプションは、デバッグ目的で使用する場合には役立ちません。デバッグを行う場合は、-v などの詳細な出力オプションを使用する必要があります。
    • --no-print-directory オプションは、サブディレクトリに再帰的に呼び出された make コマンドにも適用されます。これは、複数のサブディレクトリを含むプロジェクトをビルドする場合に注意する必要があります。


    --no-print-directory オプションの代替方法

    サブプロセスモジュールを使用する

    Pythonなどのプログラミング言語を使用している場合は、subprocess モジュールを使用して make コマンドを実行し、その出力を制御することができます。この方法では、--no-print-directory オプションを使用するよりも、出力情報の処理方法をより細かく制御することができます。

    例:

    import subprocess
    
    def build_project():
        process = subprocess.Popen(['make'], stdout=subprocess.PIPE)
        for line in process.stdout:
            # 必要に応じて出力を処理する
            pass
    
    if __name__ == '__main__':
        build_project()
    

    内部変数を使用する

    make コマンドには、MAKE という内部変数があり、この変数を使用してコマンドラインオプションを指定することができます。--no-print-directory オプションと同じ効果を得るには、以下のコマンドを使用します。

    make 'MAKE=-w'
    

    Makefile 内の変数を使用する

    Makefile 内で V という変数を設定することで、make コマンドの出力情報量を制御することができます。V 変数の値を 0 に設定すると、--no-print-directory オプションと同じ効果になります。

    V=0
    
    all:
        make $(MAKEDIRS)
        make -n
    

    サイレントモードを使用する

    make コマンドには、-s または --silent オプションがあり、このオプションを使用すると、コマンドの実行中にメッセージを出力せずに、静かに処理を進めることができます。ただし、このオプションは --no-print-directory オプションとは異なり、エラーメッセージも出力されません。

    カスタム出力ロジックを実装する

    上記の方法で解決できない場合は、独自のロジックを実装して、make コマンドの出力を制御することができます。これは、複雑なプロジェクトや、特定のニーズに合わせた出力を必要とする場合に役立ちます。

    それぞれの方法の比較

    方法利点欠点
    サブプロセスモジュールを使用する出力情報の処理を細かく制御できるプログラミング言語の知識が必要
    内部変数を使用するシンプルでわかりやすいオプション名が分かりにくい
    Makefile 内の変数を使用するMakefile を編集するだけで設定できる複雑なプロジェクトでは設定が煩雑になる
    サイレントモードを使用するシンプルでわかりやすいエラーメッセージも出力されない
    カスタム出力ロジックを実装する柔軟性が高い複雑なロジックを記述する必要がある

    --no-print-directory オプションは、make コマンドの出力情報を制御する便利なオプションですが、状況によっては代替手段の方が適切な場合があります。上記で紹介した代替方法を参考に、それぞれの利点と欠点を考慮して、最適な方法を選択してください。

    • 上記以外にも、make コマンドの出力情報を制御する方法があります。詳細については、make コマンドのマニュアルを参照してください。
    • 特定の状況に最適な方法は、個々のニーズによって異なります。