Pandas Series.keys() の詳細解説
Pandas Series.keys() の詳細解説
pandas.Series.keys()
は、pandas.Series
オブジェクトのインデックスラベルを取得するためのメソッドです。これは、Series
オブジェクトのデータにアクセスするためのキーとなるラベルの一覧を返します。
使い方
import pandas as pd
# データの作成
data = {"a": 1, "b": 2, "c": 3}
s = pd.Series(data)
# keys() メソッドの使用
keys = s.keys()
print(keys)
このコードを実行すると、以下の出力が得られます。
Index(['a', 'b', 'c'], dtype='object')
keys
には、Series
オブジェクトのインデックスラベルである 'a'
, 'b'
, 'c'
が格納されています。
keys()
メソッドは、index
属性のエイリアスです。つまり、s.keys()
とs.index
は同じ結果を返します。- インデックスラベルは、一意である必要はありませんが、ハッシュ可能な型である必要があります。
keys()
メソッドは、Series
オブジェクトの値にアクセスするための直接的な方法は提供しません。値にアクセスするには、[]
演算子またはget()
メソッドを使用する必要があります。
例
# インデックスラベルを使用して値にアクセスする
print(s['a']) # 1
print(s.get('b')) # 2
# すべての値をループで処理する
for key, value in s.items():
print(f"{key}: {value}")
1
2
a: 1
b: 2
c: 3
辞書から Series を作成
import pandas as pd
# 辞書の作成
data = {"name": ["Alice", "Bob", "Charlie"], "age": [30, 25, 22]}
# Series の作成
s = pd.Series(data)
# keys() メソッドの使用
keys = s.keys()
print(keys)
Index(['name', 'age'], dtype='object')
説明:
この例では、name
と age
というキーを持つ辞書 data
を作成します。次に、pd.Series()
関数を使用してこの辞書から Series
オブジェクト s
を作成します。最後に、keys()
メソッドを使用して Series
オブジェクトのインデックスラベルを取得し、['name', 'age']
というリストを出力します。
NumPy 配列から Series を作成
import pandas as pd
import numpy as np
# NumPy 配列の作成
data = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
# Series の作成
s = pd.Series(data)
# keys() メソッドの使用
keys = s.keys()
print(keys)
RangeIndex(0, 5)
カスタマイズされたインデックスを持つ Series を作成
import pandas as pd
# データの作成
data = [1, 2, 3, 4, 5]
index = pd.Index(['A', 'B', 'C', 'D', 'E'])
# Series の作成
s = pd.Series(data, index=index)
# keys() メソッドの使用
keys = s.keys()
print(keys)
Index(['A', 'B', 'C', 'D', 'E'], dtype='object')
この例では、要素が 1, 2, 3, 4, 5
であるリスト data
と、要素が 'A'
, 'B'
, 'C'
, 'D'
, 'E'
である pd.Index
オブジェクト index
を作成します。次に、pd.Series()
関数を使用して data
と index
を引数として Series
オブジェクト s
を作成します。最後に、keys()
メソッドを使用して Series
オブジェクトのインデックスラベルを取得し、['A', 'B', 'C', 'D', 'E']
というリストを出力します。
pandas.Series
オブジェクトには index
属性があり、これはインデックスラベルへの直接アクセスを提供します。keys()
メソッドとほぼ同じ結果を返しますが、属性アクセスの方がわずかに高速な場合があります。
import pandas as pd
# データの作成
data = {"a": 1, "b": 2, "c": 3}
s = pd.Series(data)
# keys() メソッドの使用
keys = s.keys()
# index 属性の使用
index = s.index
print(keys)
print(index)
Index(['a', 'b', 'c'], dtype='object')
Index(['a', 'b', 'c'], dtype='object')
利点:
keys()
メソッドよりもわずかに高速な場合がある- 属性アクセスの方が簡潔なコードになる場合がある
欠点:
- 関数ではないため、メソッドチェーンに使用できない
itertools.chain と組み合わせて使用する map 関数
map
関数は、イテレータブルに対して関数を適用し、結果を新しいイテレータブルとして返す関数です。itertools.chain
と組み合わせて使用することで、Series
オブジェクトのインデックスラベルを効率的に取得できます。
import pandas as pd
import itertools
# データの作成
data = {"a": 1, "b": 2, "c": 3}
s = pd.Series(data)
# map 関数と itertools.chain を使用する
keys = list(itertools.chain.from_iterable(map(lambda x: [x], s.index)))
print(keys)
[['a'], ['b'], ['c']]
- 複雑なデータ構造を処理する場合に柔軟性がある
keys()
メソッドやindex
属性よりも冗長なコードになる
NumPy 配列として取得する
Series
オブジェクトのインデックスは NumPy 配列として取得することもできます。これは、インデックスラベルをさらに処理する必要がある場合に役立ちます。
import pandas as pd
import numpy as np
# データの作成
data = {"a": 1, "b": 2, "c": 3}
s = pd.Series(data)
# NumPy 配列として取得する
keys = s.index.to_numpy()
print(keys)
array(['a', 'b', 'c'], dtype='object')
- インデックスラベルを NumPy 関数で使用できる
keys()
メソッドやindex
属性よりもメモリ使用量が多くなる場合がある
pandas.Series.keys()
は、Series
オブジェクトのインデックスラベルを取得するための最も一般的な方法ですが、状況によっては代替方法の方が適切な場合があります。上記で紹介した代替方法はそれぞれ利点と欠点があるため、要件に応じて適切な方法を選択してください。
- 性能が重要な場合は、
keys()
メソッド、index
属性、NumPy 配列として取得する のいずれを使用しても大きな違いはありません。 - コードの簡潔性と可読性を考慮することが重要です。