Qt Widgets:QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent()でテキストアイテムをマウスホバー時に赤色に!サンプルコード付き解説

2024-06-16

Qt WidgetsにおけるQGraphicsTextItem::hoverEnterEvent()の解説

QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent()は、マウスカーソルがQGraphicsTextItem上に移動したときに発生するイベントを処理する仮想関数です。この関数は、テキストアイテムの上でマウスがホバーしたことを検知し、それに応じた処理を行うために使用されます。

構文

void QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event)

引数

  • event: ホバーイベントに関する情報を提供するQGraphicsSceneHoverEventオブジェクトへのポインタ

処理

この関数は、デフォルトでは何も処理しません。しかし、ユーザーはhoverEnterEvent()をオーバーライドして、マウスがテキストアイテムの上をホバーしたときに実行するカスタム処理を実装することができます。

次の例では、hoverEnterEvent()をオーバーライドして、テキストアイテムの色を赤に変更しています。

void MyTextItem::hoverEnterEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event)
{
    setBrush(Qt::red);
    QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent(event);
}

補足

  • QGraphicsTextItem::hoverLeaveEvent()関数は、マウスカーソルがQGraphicsTextItemから離れたときに発生するイベントを処理します。
  • QGraphicsTextItem::setTextInteractionFlags()関数を使用して、テキストアイテムがユーザー入力にどのように反応するかを制御できます。
    • 上記の例はあくまで基本的なものです。より複雑な処理を実装することも可能です。
    • QGraphicsTextItem以外にも、マウスホバーイベントを処理できる様々なQtアイテムがあります。

    関連するQtクラス

    • QGraphicsTextItem
    • QGraphicsSceneHoverEvent

    関連するQt関数

    • hoverEnterEvent()
    • hoverLeaveEvent()
    • setTextInteractionFlags()


    #include <QApplication>
    #include <QGraphicsScene>
    #include <QGraphicsView>
    #include <QGraphicsTextItem>
    
    class MyTextItem : public QGraphicsTextItem
    {
    public:
        MyTextItem(const QString &text, QGraphicsItem *parent = nullptr);
    
    protected:
        void hoverEnterEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event) override;
        void hoverLeaveEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event) override;
    };
    
    MyTextItem::MyTextItem(const QString &text, QGraphicsItem *parent)
        : QGraphicsTextItem(text, parent)
    {
        setDefaultTextColor(Qt::black);
    }
    
    void MyTextItem::hoverEnterEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event)
    {
        setBrush(Qt::red);
        QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent(event);
    }
    
    void MyTextItem::hoverLeaveEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event)
    {
        setBrush(Qt::black);
        QGraphicsTextItem::hoverLeaveEvent(event);
    }
    
    int main(int argc, char *argv[])
    {
        QApplication app(argc, argv);
    
        QGraphicsScene scene;
        MyTextItem *textItem = new MyTextItem("Qt Widgets");
        textItem->setPos(50, 50);
        scene.addItem(textItem);
    
        QGraphicsView view(&scene);
        view.show();
    
        return app.exec();
    }
    

    このコードの説明

    1. MyTextItemクラスを定義します。このクラスはQGraphicsTextItemを継承し、hoverEnterEvent()hoverLeaveEvent()をオーバーライドします。
    2. MyTextItemコンストラクタは、テキストアイテムを作成し、デフォルトのテキストの色を黒に設定します。
    3. hoverEnterEvent()は、テキストアイテムの上をマウスカーソルがホバーしたときに呼び出されます。この関数は、テキストアイテムの色を赤に変更します。
    4. hoverLeaveEvent()は、テキストアイテムからマウスカーソルが離れたときに呼び出されます。この関数は、テキストアイテムの色を元の黒に戻します。
    5. main()関数は、Qtアプリケーションを作成し、QGraphicsSceneMyTextItemを作成してシーンに追加します。
    6. QGraphicsViewを作成してシーンを表示します。
    1. このコードをテキストエディタに保存します。
    2. Qt CreatorなどのIDEを使用して、コードをコンパイルして実行します。
    • テキストアイテムのテキストを変更できます。
    • テキストアイテムの色を変更できます。
    • テキストアイテムのフォントを変更できます。
    • テキストアイテムの位置を変更できます。


    QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent()の代替方法

    QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent()は、マウスカーソルがQGraphicsTextItem上に移動したときに発生するイベントを処理する仮想関数です。しかし、この関数はいくつかの制限があります。

    • デフォルトでは何も処理しません。
    • カスタム処理を実装するには、関数をオーバーライドする必要があります。
    • 処理はテキストアイテム全体に対してのみ適用されます。

    これらの制限を克服するために、QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent()の代替方法がいくつかあります。

    代替方法

    1. QGraphicsProxyItemを使用する

    QGraphicsProxyItemは、他のアイテムをグループ化するためのアイテムです。QGraphicsTextItemQGraphicsProxyItemの子アイテムとして作成し、QGraphicsProxyItem::hoverEnterEvent()をオーバーライドすることで、テキストアイテム全体だけでなく、プロキシアイテム全体に対するホバーイベントを処理することができます。

    class MyProxyItem : public QGraphicsProxyItem
    {
    public:
        MyProxyItem(QGraphicsItem *parent = nullptr);
    
    protected:
        void hoverEnterEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event) override;
    };
    
    MyProxyItem::MyProxyItem(QGraphicsItem *parent)
        : QGraphicsProxyItem(parent)
    {
        QGraphicsTextItem *textItem = new QGraphicsTextItem("Qt Widgets");
        addItem(textItem);
    }
    
    void MyProxyItem::hoverEnterEvent(QGraphicsSceneHoverEvent *event)
    {
        // 処理を行う
        QGraphicsProxyItem::hoverEnterEvent(event);
    }
    
    1. QGraphicsItem::installEventFilter()を使用する

    QGraphicsItem::installEventFilter()を使用して、アイテムにイベントフィルタをインストールすることができます。イベントフィルタは、アイテムに送信されるすべてのイベントを処理することができます。

    class MyEventFilter : public QObject
    {
    public:
        MyEventFilter(QGraphicsItem *item);
    
    protected:
        bool eventFilter(QEvent *event) override;
    };
    
    MyEventFilter::MyEventFilter(QGraphicsItem *item)
        : QObject(item)
    {
        item->installEventFilter(this);
    }
    
    bool MyEventFilter::eventFilter(QEvent *event)
    {
        if (event->type() == QEvent::GraphicsSceneHoverEnter) {
            // 処理を行う
            return true;
        }
    
        return QObject::eventFilter(event);
    }
    
    1. QGraphicsScene::addItemChange()シグナルを使用する

    QGraphicsScene::addItemChange()シグナルは、アイテムの状態が変更されたときに発行されます。このシグナルを使用して、QGraphicsTextItem::ItemIsHover状態の変化を検知し、それに応じた処理を行うことができます。

    void sceneChange(QGraphicsItemChange change)
    {
        if (change == QGraphicsItemChange::ItemIsHover) {
            // 処理を行う
        }
    }
    
    QGraphicsScene scene;
    MyTextItem *textItem = new MyTextItem("Qt Widgets");
    textItem->setPos(50, 50);
    scene.addItem(textItem);
    
    connect(textItem, &QGraphicsItem::itemChange, this, &MyScene::sceneChange);
    

    それぞれの方法のメリットとデメリット

    方法メリットデメリット
    QGraphicsProxyItemを使用するテキストアイテム全体だけでなく、プロキシアイテム全体に対するホバーイベントを処理できるテキストアイテムをプロキシアイテムの子アイテムとして作成する必要がある
    QGraphicsItem::installEventFilter()を使用する柔軟性が高いすべてのイベントを処理する必要がある
    QGraphicsScene::addItemChange()シグナルを使用するコードがシンプル処理が限られている

    QGraphicsTextItem::hoverEnterEvent()の代替方法はいくつかあります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。