Qt Widgets ライブラリにおける QPinchGesture デストラクタの詳細解説

2024-05-23

QPinchGesture::~QPinchGesture() は、Qt Widgets ライブラリにおける QPinchGesture クラスのデストラクタ関数です。この関数は、QPinchGesture オブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出され、オブジェクトに関連付けられたすべてのリソースを解放します。

構文

virtual ~QPinchGesture();

機能

この関数は、以下の処理を行います。

  • オブジェクトが保持しているすべての内部データ構造を解放します。
  • オブジェクトに関連付けられたすべてのシグナルとスロットの接続を解除します。
  • オブジェクトが登録されているすべてのジェスチャフィルタからオブジェクトを削除します。

注意事項

  • この関数は明示的に呼び出す必要はありません。
  • オブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出されます。
  • オブジェクトが破棄された後は、オブジェクトのメンバー関数やプロパティにアクセスすることはできません。

class MyWidget : public QWidget
{
public:
    MyWidget()
    {
        // ...

        // QPinchGesture オブジェクトを作成
        QPinchGesture *pinchGesture = new QPinchGesture(this);

        // ジェスチャが開始されたときにシグナルを接続
        connect(pinchGesture, &QPinchGesture::stateChanged, this, &MyWidget::onPinchStateChanged);
    }

    ~MyWidget()
    {
        // ...
    }

private:
    void onPinchStateChanged(QPinchGesture::State state)
    {
        if (state == QPinchGesture::Started) {
            // ピンチジェスチャが開始されたときに処理を実行
        } else if (state == QPinchGesture::Updated) {
            // ピンチジェスチャが更新されたときに処理を実行
        } else if (state == QPinchGesture::Ended) {
            // ピンチジェスチャが終了したときに処理を実行
        }
    }
};

上記の例では、MyWidget クラスのコンストラクタ内で QPinchGesture オブジェクトを作成し、stateChanged シグナルを onPinchStateChanged スロットに接続しています。onPinchStateChanged スロットは、ジェスチャの状態が変化したときに呼び出され、ジェスチャの状態に応じて処理を実行します。



    QPinchGesture クラスを使用したサンプルコード

    以下のサンプルコードは、QPinchGesture クラスを使用して、ピンチジェスチャを検出および処理する方法を示しています。

    コード

    #include <QApplication>
    #include <QLabel>
    #include <QPinchGesture>
    
    class MyWidget : public QLabel
    {
    public:
        MyWidget(const QString &text)
            : QLabel(text)
        {
            // ジェスチャフィルタを有効にする
            setAcceptTouchEvents(true);
    
            // QPinchGesture オブジェクトを作成
            QPinchGesture *pinchGesture = new QPinchGesture(this);
    
            // ジェスチャが開始されたときにシグナルを接続
            connect(pinchGesture, &QPinchGesture::stateChanged, this, &MyWidget::onPinchStateChanged);
        }
    
    private:
        void onPinchStateChanged(QPinchGesture::State state)
        {
            if (state == QPinchGesture::Started) {
                // ピンチジェスチャが開始されたときに処理を実行
                qDebug() << "ピンチジェスチャが開始されました";
            } else if (state == QPinchGesture::Updated) {
                // ピンチジェスチャが更新されたときに処理を実行
                qreal scaleFactor = pinchGesture->scaleFactor();
                qDebug() << "スケール係数:" << scaleFactor;
    
                // スケール係数に応じてラベルのサイズを変更
                scale(scaleFactor, scaleFactor);
            } else if (state == QPinchGesture::Ended) {
                // ピンチジェスチャが終了したときに処理を実行
                qDebug() << "ピンチジェスチャが終了しました";
            }
        }
    };
    
    int main(int argc, char *argv[])
    {
        QApplication app(argc, argv);
    
        // ラベルを作成
        MyWidget widget("ピンチジェスチャを試してください");
        widget.show();
    
        return app.exec();
    }
    

    説明

    1. MyWidget クラスを定義します。このクラスは QLabel クラスを継承し、ピンチジェスチャの処理を行うメソッド onPinchStateChanged を実装します。
    2. MyWidget クラスのコンストラクタ内で、以下の処理を行います。
      • ジェスチャフィルタを有効にします。
      • QPinchGesture オブジェクトを作成し、オブジェクトに関連付けます。
      • stateChanged シグナルを onPinchStateChanged スロットに接続します。
    3. main 関数内で、以下の処理を行います。
      • QApplication オブジェクトを作成します。
      • MyWidget オブジェクトを作成し、"ピンチジェスチャを試してください" というテキストを設定します。
      • MyWidget オブジェクトを表示します。

    実行方法

    このコードを実行するには、以下の手順を実行します。

    1. Qt Creator などの IDE を使用して、上記のコードをプロジェクトに保存します。
    2. プロジェクトをビルドして実行します。

    動作

    このコードを実行すると、"ピンチジェスチャを試してください" というテキストが表示されたラベルが表示されます。ラベルをピンチすると、ラベルのサイズがスケールされます。

    補足

    このコードはあくまで一例であり、さまざまな方法で QPinchGesture クラスを使用してピンチジェスチャを処理することができます。



      QPinchGesture クラス以外の方法でピンチジェスチャを処理する方法

      QMouseEvent クラスを使用して、マウスイベントを個別に処理することで、ピンチジェスチャを検出することができます。この方法は、より詳細な制御が必要な場合に役立ちます。

      class MyWidget : public QWidget
      {
      public:
          MyWidget()
          {
              // ...
      
              // マウスイベントを処理するためにイベントハンドラを設定
              installEventFilter(this);
          }
      
      protected:
          bool eventFilter(QEvent *event)
          {
              if (event->type() == QEvent::TouchBegin) {
                  // タッチイベントが開始されたときに処理を実行
                  touchPoints = event->touchPoints();
              } else if (event->type() == QEvent::TouchUpdate) {
                  // タッチイベントが更新されたときに処理を実行
                  QVector<QTouchPoint> currentTouchPoints = event->touchPoints();
      
                  // 前回のタッチポイントと現在のタッチポイントの距離を計算
                  qreal distance = calculateDistance(touchPoints, currentTouchPoints);
      
                  // 距離の変化に応じて処理を実行
                  if (distance > 0) {
                      // ピンチイン
                  } else if (distance < 0) {
                      // ピンチアウト
                  }
      
                  touchPoints = currentTouchPoints;
              } else if (event->type() == QEvent::TouchEnd) {
                  // タッチイベントが終了したときに処理を実行
                  touchPoints.clear();
              }
      
              return QObject::eventFilter(event);
          }
      
      private:
          QVector<QTouchPoint> touchPoints;
      
          qreal calculateDistance(const QVector<QTouchPoint> &touchPoints1, const QVector<QTouchPoint> &touchPoints2)
          {
              // ...
          }
      };
      

      QGestureRecognizer クラスを使用する

      Qt 5.6 以降では、QGestureRecognizer クラスを使用してジェスチャをより簡単に処理することができます。QGestureRecognizer クラスは、QPinchGesture クラスを含むさまざまなジェスチャを検出することができます。

      class MyWidget : public QWidget
      {
      public:
          MyWidget()
          {
              // ...
      
              // ピンチジェスチャ認識を作成
              QPinchGestureRecognizer *pinchGestureRecognizer = new QPinchGestureRecognizer(this);
      
              // ジェスチャが認識されたときにシグナルを接続
              connect(pinchGestureRecognizer, &QPinchGestureRecognizer::stateChanged, this, &MyWidget::onPinchStateChanged);
      
              // ジェスチャ認識を有効にする
              pinchGestureRecognizer->setGestureDescription(QGestureRecognizer::PinchGesture);
              pinchGestureRecognizer->start();
          }
      
      private:
          void onPinchStateChanged(QPinchGestureRecognizer::State state)
          {
              if (state == QPinchGestureRecognizer::Started) {
                  // ピンチジェスチャが開始されたときに処理を実行
              } else if (state == QPinchGestureRecognizer::Updated) {
                  // ピンチジェスチャが更新されたときに処理を実行
                  qreal scaleFactor = pinchGestureRecognizer->scaleFactor();
                  qDebug() << "スケール係数:" << scaleFactor;
      
                  // スケール係数に応じてラベルのサイズを変更
                  scale(scaleFactor, scaleFactor);
              } else if (state == QPinchGestureRecognizer::Ended) {
                  // ピンチジェスチャが終了したときに処理を実行
              }
          }
      };
      

      カスタムジェスチャ認識を作成する

      より複雑なジェスチャを処理したい場合は、カスタムジェスチャ認識を作成することができます。これは、QGesture クラスと QGestureRecognizer クラスを継承して行うことができます。

        • シンプルなピンチジェスチャ処理の場合は、QPinchGesture クラスを使用するのが最も簡単です。