Qt GUIにおけるQTransform::operator/=()の解説

2024-05-25

Qt GUIにおけるQTransform::operator/=()の解説

QTransform::operator/=()は、Qt GUIライブラリで使用されるQTransformクラスのメンバー関数であり、2D変換行列をスカラ値で除算するための操作を提供します。この操作は、行列の各要素をスカラ値で割ることで実行されます。

構文

QTransform &operator/=(qreal scalar);

引数

  • scalar: 除算に使用するスカラ値。

戻り値

QTransformオブジェクトへの参照。

詳細

QTransform::operator/=()は、QTransformオブジェクトをスカラ値で除算し、結果を同じオブジェクトに格納します。この操作は、行列の各要素をスカラ値で割ることで実行されます。

QTransform transform;
transform.translate(10, 20);
transform.scale(2, 0.5);

// 行列を 2 で除算
transform /= 2;

// 変換後の行列
qDebug() << transform.m11() << transform.m12() << transform.m13()
         << transform.m21() << transform.m22() << transform.m23()
         << transform.m31() << transform.m32() << transform.m33();

この例では、QTransformオブジェクトをまず平行移動し、次に拡大縮小します。その後、operator/=()を使用して行列を2で除算します。この操作により、行列の各要素が2で割られます。

注意点

  • スカラ値が0の場合、operator/=()は未定義動作を引き起こします。
  • operator/=()は、行列の逆行列を求めるものではありません。行列の逆行列を求めるには、QTransform::inverted()関数を使用します。

応用例

  • オブジェクトのサイズを一定の割合で変更する
  • オブジェクトを特定の方向に傾ける
  • オブジェクトを特定の軸を中心に回転させる


#include <QApplication>
#include <QPainter>
#include <QTransform>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // 円を描画するウィジェットを作成
    QWidget widget;
    widget.resize(200, 200);

    // ペインターを作成
    QPainter painter(&widget);

    // 変換行列を作成
    QTransform transform;

    // 円を描画する前に、行列を傾ける
    transform.rotate(45);

    // 円を描画
    painter.setRenderHint(QPainter::Antialiasing);
    painter.setTransform(transform);
    painter.drawEllipse(QPoint(100, 100), 50, 50);

    // ウィジェットを表示
    widget.show();

    return app.exec();
}

このコードでは、まずQWidgetウィジェットを作成し、そのサイズを200x200ピクセルに設定します。次に、QPainterオブジェクトを作成して、ウィジェットに描画します。

続いて、QTransformオブジェクトを作成して、円を描画する前に行列を45度傾けます。最後に、painter.setTransform()を使用して、変換行列をペインターに設定し、円を描画します。

このコードを実行すると、ウィジェット内に45度傾いた円が表示されます。

以下のコードは、QTransform::operator/=()を使用して、オブジェクトのサイズを一定の割合で変更する方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QPainter>
#include <QTransform>

int main(int argc, char *argv[]) {
    QApplication app(argc, argv);

    // 四角形を描画するウィジェットを作成
    QWidget widget;
    widget.resize(200, 200);

    // ペインターを作成
    QPainter painter(&widget);

    // 変換行列を作成
    QTransform transform;

    // 四角形を描画する前に、行列を 0.5 倍に縮小
    transform *= 0.5;

    // 四角形を描画
    painter.setRenderHint(QPainter::Antialiasing);
    painter.setTransform(transform);
    painter.drawRect(50, 50, 100, 100);

    // ウィジェットを表示
    widget.show();

    return app.exec();
}

これらの例は、QTransform::operator/=()を使用して、2D変換行列を操作する方法を示すほんの一例です。この関数は、オブジェクトのサイズ変更、傾斜、回転などのさまざまな操作に使用できます。



QTransform::operator/=()以外の方法

QTransform::scale()関数は、行列を特定の方向に一定の割合で拡大縮小します。この関数は、行列の各要素を個別にスケーリングするのではなく、行列全体をスケーリングします。

QTransform transform;
transform.translate(10, 20);
transform.scale(2, 0.5);

// 行列を 2 で除算
transform.scale(0.5, 0.5);

// 変換後の行列
qDebug() << transform.m11() << transform.m12() << transform.m13()
         << transform.m21() << transform.m22() << transform.m23()
         << transform.m31() << transform.m32() << transform.m33();

この例では、QTransform::scale()関数を使用して、行列を0.5倍にスケーリングします。この操作により、行列の各要素が0.5で割られます。

QTransform::setMatrix()関数は、行列を3x3行列で設定します。この関数は、行列の各要素を個別に設定することができます。

QTransform transform;
transform.translate(10, 20);
transform.scale(2, 0.5);

// 行列を 2 で除算
QMatrix matrix(0.5, 0, 0, 0, 0.5, 0, 0, 0, 1);
transform.setMatrix(matrix);

// 変換後の行列
qDebug() << transform.m11() << transform.m12() << transform.m13()
         << transform.m21() << transform.m22() << transform.m23()
         << transform.m31() << transform.m32() << transform.m33();

この例では、QMatrixオブジェクトを作成して、各要素を0.5で設定します。その後、QTransform::setMatrix()関数を使用して、この行列をQTransformオブジェクトに設定します。

手動で行列の各要素を割る

QTransformオブジェクトの各要素に直接アクセスして、個別に割ることができます。

QTransform transform;
transform.translate(10, 20);
transform.scale(2, 0.5);

// 行列を 2 で除算
transform.m11 /= 2;
transform.m12 /= 2;
transform.m13 /= 2;
transform.m21 /= 2;
transform.m22 /= 2;
transform.m23 /= 2;
transform.m31 /= 2;
transform.m32 /= 2;
transform.m33 /= 2;

// 変換後の行列
qDebug() << transform.m11() << transform.m12() << transform.m13()
         << transform.m21() << transform.m22() << transform.m23()
         << transform.m31() << transform.m32() << transform.m33();

この例では、QTransformオブジェクトの各要素に直接アクセスして、2で割ります。

  • シンプルでわかりやすい方法が必要な場合は、QTransform::scale()関数を使うのが良いでしょう。
  • より多くの制御が必要な場合は、QTransform::setMatrix()関数を使うのが良いでしょう。
  • パフォーマンスが重要な場合は、手動で行列の各要素を割る方が良い場合があります。